日々のおでかけ記録

町並みや気になった場所の記録

白亜の殿堂・喬柏園(旧柏崎公会堂)

地域住民のための施設として、公会堂は多くの地域にあります。
公的で町の中心的な施設である公会堂は、外見も立派なことがよくありますが、今回行ってきた新潟県柏崎市にある旧公会堂もそんな建物のひとつです。

訪問:2023年9月

柏崎公会堂 外観

柏崎市の中心地から少しだけ離れた住宅街に塔付きの立派な建物があります。
こちらが喬柏園とも呼ばれた旧柏崎公会堂。現在は市民活動センターとして開放されています。


奥のほうもきれいになっていますが重厚な雰囲気があります。
鉄筋コンクリート造の地上2階(一部3階)の建物で、塔屋と地下室があります。
完成した1938年当初は壁が白く、"白亜の殿堂"と呼ばれていたそうです。


車寄せにある円柱が印象的ですね~これがあると非日常な感じがします。神殿感?がたまりません。

もちろん登録有形文化財

1階


内部は公共の施設となっていますが、雰囲気はすばらしいですね~
天井の飾りも、階段も!

これを読めばだいたいのことがわかります

部屋割りは当時のまま、市民に開放されています。
中越沖地震情報ルーム(旧読書室)から交流・活動ルーム(旧大食堂)を覗く。


こちらは旧日本間。一段高くなっていますが、側面がおしゃれですね。

他には、演者や講演者のための特別客室と浴室なんかもあります。
上階に講堂がありますが、公会堂ならではの設備だと思います。


重厚感のある階段を上って二階へ行ってみます。

2階・講堂

2階に上がると休憩スペースのようになっていました。
続けて塔屋へ上がる階段もありますが、こちらは閉鎖。
手前には柏崎公会堂の歴史が解説されています。
この建物が日中戦争中になんとかして建てられたこと、太平洋戦争中は迷彩柄に塗られたこと、公会堂として様々な行事に使われたことなどがわかります。


2階のほとんどは講堂になっています。
ここで色んな行事が行われたほか、市議会が公会堂内にあった1955~1968年の間は議場としても使われていたようです。
現在は自由に使えるみたいで、勉強中の学生がたくさんいました。


小中学校のステージみたいな感じ。
脇の飾りも素敵じゃないですか。

地下室


最後に地下室へ。
地下は正面側の一部があるのみで、現在は中越沖地震の記憶を伝える場となっています。

ここの面白いところは、公会堂ができた当初は洋風の建物と生活習慣が広まっていなかったため、この地下室(下足交換室)で一度靴を履き替えてから館内を回っていたということですね。


下足の汚れを落としていた洗い場と、水をくみ上げるポンプが現存しています!
貴重ですね…

傍らには、地震で変形したグレーチングが展示してあります。


こちらの階段から下足交換室に入り靴を預け、向こうの階段で1階へ上がっていたそうです。

一通り見まわったのでこれで終了です。
柏崎には何回か来たことがありましたが、こんな立派な公会堂が残っているとはしりませんでした。
現在も市民へ開放されているということで、良い使われ方をしているなあと感じました。